久しぶりの要塞戦。
今回は紀淡海峡を防備した由良要塞の加太砲台へやってきました。

現在、砲台の敷地は加太町少年の家という施設があり、一応は一声かけて見学をすることにしました。
ちなみに歓迎ぶりはなかなかのもので、事務所では砲台についての資料などもいただけました。
探索にあたって非常にありがたいことです。

以下、いただいた資料より引用。

紀淡海峡周辺は国防上の要所であり、もし戦争となり敵対国の軍艦等の大阪湾への侵入を一度許した場合は、その被害は甚大なものになると予想された。
この様な情勢により、大阪湾の守りとして、紀淡海峡周辺地域である淡路島、友ヶ島、加太深山地区において由良要塞の構築が始まったのである。
加太深山地区では深山第一、深山第二、男良谷、加太、田倉の5砲台が明治22年から明治38年にかけて建設され、由良要塞全体では大小さまざまな大砲約150門が配備され、紀淡海峡ににらみを利かせていたのである。

ということで、加太砲台へレッツらゴ~ (*゚∀゚)ノ


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まずは砲台入り口にあった門柱です。


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そしてコレ。
道のカーブにひっそりと存在していた物件。
怪しい佇まいしてますねぇ。壁の分厚さを考えると火薬庫・・・とか?


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側面には出入口がありました。
内部は大開放いらっしゃいませでした。
ということは入らざるをえませんね・・・。


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何も棲息していないことを祈りつつ、


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わずかに光が射していますが、内部はほぼ真っ暗。
フラッシュ撮影で中の様子を確認です。

白漆喰がしっかりと残っていて意外と綺麗なものでした。


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加太町少年の家の前にある民家。

その横にあったのは、

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この小屋。
どこかで見覚えがあるような気が・・・


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そうそう、同じ由良要塞に含まれる友ヶ島で見たことがありました。
友ヶ島で見た時もトイレじゃないかなぁとは思ってましたが、やっぱりね。
今も現役で使い続けられているようです。
今ではなかなか見られませんね。


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裏手にあった井戸。

ではここから、施設のかたに案内していただきながら、砲台内部を見学していきました。


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思いっきりわかりやすく敷地の中に砲台があるので、いつものように『探す』という作業は必要ありませんでした。


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加太砲台に配備されていたのは27センチカノン砲。
その砲床には、わずかに突き出したボルトが今も残っていました。

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こういう砲座をレクレーションに活用しているようです。
これも保存していく手段のひとつということでしょうか。


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案内のかたに連れられていった先には、


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観測所がありました。
ハシゴはオリジナルか?と思いましたが、んなわけないですね。
要塞施設において金属部を発見すると妙に興奮してしまうのは、なぜなんでしょうか・・・。


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台座の石柱は残っていませんが、外形は比較的保存がよろしいかと。


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遺構の横には、デ~ンとプールがあったりして、ちょっと不思議な光景だったりします。

ではお次は砲側庫へ。


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こちらは木材置き場になってるようでちょっと入れそうにないです。


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お?こっちは開いてそうですね。


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石とレンガとコンクリなんですね。
ちょっと変わった顔のような気がしますが。


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中はどうなってんのかなぁと思ったら、意外な使われ方をしていました。
ズラ~っと椅子が並べられていますが、子供達を集めてここでお話などをするんだそうです。
怖い話とか盛り上がるんでしょうねぇ。


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天井にはこういった碍子など照明器具の配線も残されていました。


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案内板もちゃんと設置されています。


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ただし、やはり一部はこのように埋められてしまっていますね。
全てをそのままに残すことは難しいようです。


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山の斜面を登ってみましたら、


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指揮所らしき場所がありました。


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案内していただいた方にお礼を言って、次の砲台へと向かいました。